
「ジャズバー」と聞くと、少し敷居が高いイメージがありました。
ジャズの知識がないと楽しめないのでは?
常連さんばかりだったら入りづらいのでは?
そんなことを思いながら訪れたのは、白楽駅の改札を出てすぐ、駅のすぐ隣のビルにある「Jazz D-Room」さん。
以前編集長も取材で訪れていたお店です。
今回は、月に一度開催されるライブの日にお邪魔しました。
プロの生演奏を目の前で

三連休前の金曜、20時。
ピアノを担当する中尾さんをはじめ、第一線で活躍するプロミュージシャンによるライブが始まります。

最初は楽器だけの演奏、途中からボーカルが加わり、最後は再び楽器だけの演奏へ。
約45分のステージは、あっという間でした。
演奏者同士が目を合わせながら音を重ね、ときにはソロで音をつないでいく。
ドラムがリズムを刻むと、ギターが思わず笑みを浮かべる。
言葉を交わさなくても音で会話をしているような姿に、自然と目を奪われました。

特に印象に残ったのは、中尾さんのピアノです。
店内にあるSteinwayは、「芯を捉えないと音が出ない」ピアノなのだそう。
実際に耳を傾けると、一音一音にはしっかりと芯がありながら、響きはどこかまろやか。
店内全体をやさしく包み込むような音色に、音の波へ身を委ねているような心地よさを感じました。

この日は、私が中学生の頃に吹奏楽部で演奏したことのある「A列車で行こう」も。
(当然ですが)当時とはまったく違う聴こえ方で、楽譜どおりではない自由な表現や、その場で生まれる掛け合いもライブならではの魅力なのだと感じました。
オーナー西影さんのジャズボーカル

ボーカルを担当するのは、Jazz D-Roomのオーナーでもある西影さん。
40歳で医学部へ進学し、三重で研修医として働いたのち、現在は「よこはま にしかげ小児科・アレルギー科」で診療を続けながらJazz D-Roomを営んでいます。
ジャズとの出会いは、中尾さんとの出会いがきっかけ。
その後、自らジャズカフェを始め、憧れのボーカリストとの出会いを経て、本格的にジャズボーカルを学び始めたそうです。
最初は中尾さんのテストに合格できず、それでも当時住んでいた三重から5時間かけてボイストレーニングへ通い、2年以上練習を重ね、Jazz D-Roomで歌えるようになりました。

「ハマったら、とことんなんです。」
そう笑いながらも、
「でも、まだまだ。」
と話す姿が印象的でした。
ライブ中、中尾さんが「ほな歌いましょか」と声をかけると、西影さんはちょうどお皿洗いの真っ最中。
店内がふっと笑いに包まれます。

演奏後には、
「今週はパソコン作業が多くて首と肩が張って、高い声が出なかったわ。」
「合格点もらえますか?」
そんなやり取りも。
十分すてきな歌声だったのに、もっと良い歌を届けたいという向上心が伝わってきました。
はつらつとした笑顔と軽快な会話も、このお店の居心地の良さにつながっているように感じます。
ライブとレコード、それぞれの楽しみ方

「ライブとレコードでは、どんな違いがあるんですか?」
そう尋ねると、
「ライブが好きな人もいる。でも、レコードにもライブみたいな臨場感があるから、レコードの日にも来てほしい。」
と話してくださいました。
ライブのあと、少しだけレコードも聴かせていただきました。
真空管アンプから流れる音は、生演奏とはまた違った魅力があります。
まるで目の前で演奏しているような臨場感があり、自然と全身で耳を澄ませたくなるような感覚でした。

店内に並ぶレコードは中尾さんのコレクションで、そのほとんどが黒人ジャズ。
ライブの日だけでなく、レコードの日にも訪れてみたくなります。
また、この日のお客さんやスタッフは、想像していたより若い世代も多い印象でした。
ジャズバーというと少し大人の空間をイメージしていましたが、20〜30代でも肩肘張らずに楽しめる雰囲気があります。
音楽と一緒に楽しむ一杯

この日は20時から22時頃まで滞在。
ドリンク2杯、フード2品、入店チャージを合わせて約4,000円でした。
一杯目はハイネケン。
二杯目はオリジナルカクテル、アクア・デ・ビタ。

ザクロジュース、マンゴーシロップ、トニックウォーター、炭酸、ラムを合わせた一杯です。
ザクロとラムと聞いて少し大人っぽい味を想像していましたが、マンゴーシロップのやさしい甘さが全体を包み込み、ほっとする味わいでした。

料理は、腸活メニューとして人気のポテトサラダ、無添加ソーセージを注文。
ポテトサラダはさっぱりとした味わいで、お箸が止まりません。

無添加ソーセージも、ひとりで食べるには十分なボリューム。
ライブを楽しみながら味わう一杯と料理は、いつもより少しゆっくり時間が流れているように感じました。
あとがき

店を出ると、小雨が降っていました。
湿気を含んだ夏の夜風。
普段なら少し歩きづらいと感じそうな帰り道なのに、その日はなぜか、もう少しこの夜を歩いていたくなりました。
ライブの余韻が、街の景色まで少し特別にしてくれたのかもしれません。
子どもの頃にピアノを習い、中学では吹奏楽部でフルートを吹いていた私ですが、大人になった今、「もっと音楽を好きになりたい」と思うようになっています。
Jazz D-Roomで過ごしたこの夜は、ジャズを知る時間というより、音楽をもっと好きになるきっかけをもらった時間でした。

そして帰る頃には、公式LINEのメッセージでも書かれていた「安心の白楽価格」という言葉にも納得。
ドリンク2杯、フード2品、入店チャージ込みで約4,000円。
この夜そのものが、価格では測れない特別な体験でした。
音楽が好きな人はもちろん、「ジャズって少し気になる」という人にも、ぜひ一度訪れてみてほしい一軒です。
Jazz D-Room
住所:横浜市神奈川区白楽100-5 白楽コミュニティプラザビル 3階
アクセス:東急東横線白楽駅 西口の目の前
営業時間:19:30~23:00
営業日:金曜日・土曜日のみ
※水曜日・日曜日はスタジオレンタル(要予約)
※セッションは月1開催
入店チャージ:大人1000円/学生500円
Instagram:https://www.instagram.com/jazz_d_room/
LINE:https://line.me/R/ti/p/@629qkraq
ホームページ:https://jazz-d-room.com/
おすすめシーン:一人飲み/二軒目/仕事帰り

この記事を書いたひと
あお
ビールとキャンプが好きな、自称ミーハーOL。
西日本育ち。
ご近所 港北区から六角橋エリアへ足を伸ばし、街の魅力を発信します。


