大衆酒場トヨサトの外観

六角橋エリアの"気になる一軒"を訪ねながら、お店のこと、お店を営む人のこと、そして六角橋エリアの魅力を少しずつお届けする連載企画。

前回の『この街で一杯』でご紹介した「HOURS」の店主さんに、おすすめしていただいたのが、2026年6月17日にオープンした「大衆酒場トヨサト」です。

新しくオープンしたお店ということもあり、気になっていた一軒。

今回は友人と一緒に訪れました。

大衆酒場トヨサト店舗前の黒板

お店の前に立つと、黒板には「7月10日は納豆の日! 当店に納豆はございませんが、とにかくご来店お待ちしてます!」の文字。思わず笑ってしまうようなひと言に、入る前から肩の力が抜けます。

店内に入ると、豊里さんの元気な「いらっしゃい!」の声。

初めて訪れたはずなのに、どこか昔から知っている酒場のような、あたたかい空気が流れていました。

店主の人柄が、お店の空気をつくっている

店主豊里さんの笑顔

店内では、仕事帰りに一人で一杯楽しむ方や、友人同士でゆっくりお酒を酌み交わす姿が。

カウンターもテーブル席も自然と会話が生まれ、初めて訪れた私たちも、いつの間にかその空気に溶け込んでいました。

壁に貼られた手書きPOP

目を引いたのは、店内のあちこちに貼られた手書きのPOP。

豊里さんだけでなく、アルバイトスタッフが書いたものもあり、文字やイラストにそれぞれの個性が感じられます。

「お気に入りなんですよ」と教えてくださったのは、カウンター奥に貼られた「俺と張り合いたければ岡を呼べ」というPOP。

岡さんとは、豊里さんが5年間料理長を務めたスズランストアのオーナーさんだそうです。

店主お気に入りのPOP

写真を撮ろうとしていると、POPの前にいたお客さんが自然と場所を譲ってくれました。

そんな何気ないやり取りにも、このお店の居心地の良さが表れているように感じました。

店主おすすめと、実際にいただいた料理

柔らかいモツとゴロゴロの椎茸が入った煮込み

豊里さんがおすすめしてくださったのは、生キムチ、ればとろ、そしてトヨチキ。

今回はその中から生キムチとトヨチキをいただき、さらに気になった料理も注文しました。

まずはビールと一緒に、生キムチをひと口。

シャキシャキとした白菜の食感が心地よく、最初は甘み、あとからじわっと辛さがやってきます。

その辛さに誘われて、思わずビールをごくごく。

生キムチと小松菜山椒

続いていただいた小松菜山椒は、山椒の爽やかな香りが印象的な一皿。

辛さは控えめで、箸休めにぴったりです。

取材中だからほかの料理も食べたいと思いながら、「もう一皿頼もうかな」と本気で悩んでしまいました。

名物のトヨチキ

名物のトヨチキは、大ぶりで食べ応え満点。お願いすればカットして提供してもらえるので、シェアしやすいのもうれしいポイントです。

煮込みは、やわらかなもつと椎茸の組み合わせが絶妙。

途中で甘みのある紅生姜を加えると、ほっとするような味わいになり、最後までおいしくいただけました。

炭火焼き

最後は炭火焼きのサガリとカシラ。

臭みがなくジューシーで、塩胡椒も強すぎず、素材のおいしさをしっかり感じられる焼き加減でした。

この日は二人で料理をしっかり楽しみ、お酒を二杯ずつ飲んで約4,500円。

1時間ほどの滞在でしたが、「もう十分満足!」と思える充実感。

そりゃ、一人でもふらっと立ち寄りたくなるはずです。

テーブルに設置された灰皿

ちなみに同行した友人は紙巻きたばこを吸うので、店内で喫煙できることも喜んでいました。

「おじさんのたまり場」を目指して

カウンター前にずらりと並ぶシャンパンボトル

豊里さんの地元は、この白楽周辺。

スズランストアで5年間料理長を務めながら1時間かけて通っていたそうですが、「神奈川区では一番栄えている場所だと思う。先輩や知り合いも多いので」と、この街で開業した理由を話してくださいました。

「どんなお店にしたいですか?」と伺うと、返ってきたのは「おじさんのたまり場にしたいですね」という言葉。

「あんまりはしゃげない年齢だから。」

と笑う豊里さん。

もちろん女性にも来てほしいけれど、おじさんが気兼ねなく過ごせるような場所にしたい、という思いがあるそうです。

その言葉を聞いて私は、「おじさんのたまり場」というのは、年齢や性別を限定する意味ではなく、誰もが肩の力を抜いて過ごせる場所にしたい、という想いが込められているように感じました。

生ビール

店内は笑い声が絶えないほど賑やかなのに、ご本人はとても謙虚。

「オープンしてからどうですか?」と尋ねると、「暇っす!」と笑って答えてくださいました。

もちろん、その間にもお客さんは次々と来店し、お店は終始にぎやか。

飾らない人柄だからこそ、人が人を呼ぶお店になっているのだろうな、と感じました。

あとがき

壁に貼られた手書きPOP

「おじさんのたまり場にしたい。」

豊里さんのその言葉どおり、お店には一人でふらっと立ち寄る方も、仲間とゆっくりお酒を楽しむ方も、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。

料理がおいしいのはもちろんですが、一番印象に残ったのは、豊里さんの飾らない人柄と、お店全体に流れるあたたかな空気。

白楽でサクッと一杯飲みたい日も、誰かとゆっくり過ごしたい夜も。

肩の力を抜いて過ごせる酒場を探している方は、ぜひ訪れてみてください。

大衆酒場トヨサト

住所:横浜市神奈川区白楽125−4 吉浜不動産

アクセス:東急東横線白楽駅から徒歩2分

TEL:070-8458-2153

営業時間:16:00〜23:00

定休日:不定休

全席喫煙可・現金のみ

Instagram:https://www.instagram.com/toyosato125_4

おすすめシーン:一人飲み/友人との飲み/サク飲み/仕事帰り

次回予告

最後に周辺のおすすめのお店を伺うと、豊里さんは少し考えてからこう話してくださいました。

「ちゃんと知ってるお店じゃないと、おすすめしたくないので。」

誠実な人柄が表れるそんな言葉と共に名前を挙げてくださったのが、「和洋折衷 安波」さんと、前回ご紹介した「HOURS」さん。

やすなみさんはコロナ禍に短期間アルバイトをしていたことがあり、HOURSさんも以前からつながりのあるお店なのだそうです。

この街で一杯の輪が、また少し広がっていく予感。

六角橋・白楽エリアの酒場巡り、まだまだ続きます!

この記事を書いたひと

あお

ビールとキャンプが好きな、自称ミーハーOL。
西日本育ち。

ご近所 港北区から六角橋エリアへ足を伸ばし、街の魅力を発信します。