のろ猫です!
今日は休日の朝。私がいるのは…

四丁目公園です。
いつも午後になると子どもたちで賑わっていますが、この時間はまだ静かです。
のろ猫の他には、のろ猫の腕にとまるテントウムシさん、そして朝食を探すモズさんくらいしか見あたりません。
写真奥に見える大きな建物が神奈川大学です。
商店街エリアの方から公園に来る際は、大学に向かってずんずん進み、そのまま大学横の急坂をのぼりきるとたどり着きます。
人によっては、ここに来るだけで「散歩はもう十分」と思うかもしれません(笑)
でも、のぼってくるだけのことはあります。
おそらくここ、六角橋エリアでは一番の高所なんです。

というのも新横浜方面がこんなにもはっきりと見えます。
これは他にないですよ。
見晴らしのいいベンチに座っていると、散歩熱がむくむくと湧いてきます。
今回は、六角橋の一番上から下まで歩いてみることにしましょう。
お隣さんとの間に深い溝?

公園を出て、バス通りを神大寺方向に150メートルほど歩くと、横浜中央霊園が見えてきます。
その手前にある坂道に注目してください。
白っぽいコンクリートの舗装に、滑り止めのOリング。
おなじみ、急坂のしるしですね。
ドキドキしながら、のぞきこんでみると…

落っこちそうな急傾斜です(笑)
白いガードパイプがなければもっとスリリングでしょう。
いちど霊園側にまわって見るとよく分かるのですが、このあたりは深い谷のような地形になっています。
そして、この坂道からはじまる通りにほぼ沿うようにして、六角橋と、お隣の神大寺との境目が設けられてるのです。
つまり、神大寺さんとの間には、深い溝があるんですね(笑)
さっそく道なりに下ってみましょう。

最初の直線を降りたところで、道は早くも分岐し、一層深く落ち込んでいきます。
のけぞるようにして終わっているガードパイプがかわいいですね。
坂の持つ荒々しさと、運動感がたまりません。

落っこちないように進んでいくと、道がだんだんとゆるやかになります。
一見ふつうの住宅地のようですが、左手には霊園がそびえ、右手にはびっしりと建て込んだ住宅が稜線をつくっています。
日陰も多めですね。
吸い込まれるように、谷底の町へと入ってゆきます。
にぎやかな庭先に咲く会話の花!

とある角を曲がったところで、ひときわ目を惹くお家に出くわします。
ガレージに置物やポスターが並べられ、ちょっとしたギャラリーのようです。
住人の吉田さんにお話を伺うと、
「自分の部屋にあったものを、捨てるのもなんだから並べているだけですよ」と控えめな答。
かなり昔からここに住んでおられるそうで、
「道がまだ舗装されていなかった頃は、いつも 50 人くらいの子どもが家の前で野球をしていて、学校と同じくらいにぎやかでした」
とのこと。
それは、すごい!
「最近は、近所から昔なじみの人たちが減りましてね。もうこの辺には、ぽつ、ぽつ、と残っているくらいです」
言われてみると、向かい側も家が無くなって空き地になっています。
颯爽として、全く年齢を感じさせない吉田さん。
庭先のギャラリーには、通りをにぎやかにしたいという思いがこめられているのかもしれません。
また楽しいお話を聞かせて下さい!

少し歩いたところで、今度は植物の世話をする女性とお話になりました。
「散歩しているの? この辺は境目だから、家が近くても、そっちの子は神大寺小学校、こっちの子は斎藤分小学校に通ってたりするのよ」
わぁ! 私そういうところ大好きなんです(笑)
写真は女性の庭先に植えられていたシャガ(射干)の花。
日陰でも育つので、日照時間の限られたこの場所にあっているのだそう。
色の配置がきれいです!
そして実はこの方、有名なジュエリー作家さんであることが判明!
最近も百貨店などでジュエリー展をいくつも開催されておられます。
パンジーやクリスマスローズ、トラノオなどが植えられた庭先はそれこそ宝石箱のよう。
散歩道に、またしても素敵なギャラリーが増えました。

道沿いではレタスも売られています。
おそらくは農地が多い神大寺でつくられたものでしょう。
このエリアならではの嬉しい恵みですね!
おっきな玉レタスを一個買わせて頂きました♪
路地の至宝! 六角橋階段ストリート

道はゆるやかに蛇行し、ときに起伏をともなって続いていきます。
次の曲がり角までしか見えない景色の連続と、ページをめくるような移り変わり。
しずかに心が弾みます。
そしてあるとき右手に…

私が、「六角橋階段ストリート」と勝手に呼んでいる美しい路地があらわれます。
一体何度ここで立ち止まり、のぼっては何もせずに下りたことでしょう。
なんといってもこの階段です。
ズドーンと自己主張するのではなく、路地の暮らしに溶け合ったちょうどいい存在感。
川のような流れ方も素敵です。
一番奥にそびえるアパートもいいですね。
階段がそこへ向かってのびているせいか、なんだかゲームに出てくる魔王の館みたいです
(住んでるみなさんゴメンナサイ!)

階段を少しのぼってみると、すぐ近くに、オレンジ色の住宅が集まった不思議な光景が見えてきます。
造りもちょっと異国風で、太陽を浴びて美しく輝いているのですが、あれは神大寺側からの対抗でしょうか?
思いがけない美の競演に、階段をのぼる足取りが一層軽くなります。

館まであと少しのところに近づいてきました。
パステルカラーの外壁がまぶしいです。
この先でのろ猫を待つ運命やいかに…という感じですが、実はこの階段、館に行くことができません。
おわぁ。

意地悪な魔王さんとはお別れして、もとの道に戻りましょう。
散歩道はしだいに、六角橋―神大寺の境界線にぴたりと重なります。
試しに電柱をみると、表示は六角橋となっていますが、すぐ上では NTT さんが神大寺を主張しています。
なんだか、両サイドから求められているみたいで羨ましいですね。

しばらく歩くと、見慣れたバス通りに出ます。
左右にはどちらもフラットな風景が続き、あんなに深かった神大寺との溝はいつのまにか消えています。
お腹も空いたし、ここでめでたくハッピーエンド、といったところでしょうか(笑)
みなさんもぜひ歩いてみてください~

この記事を書いたひと
のろ猫
六角橋の魅力に惹かれて移住してきました。
普段は人の姿をして、本屋などに出没します。
ゆっくりとした歩行者の視線で記事を発信しますので、よろしくお願いします!

